コンセプトはMore freely. More photos.
キヤノン「EOS 80D」は、APS-Cサイズのハイアマチュアモデルです。AF(オートフォーカス)性能が向上し、フォーカスポイントはEOS 70Dの19点オールクロスに対して、EOS 80Dでは45点オールクロスに進化。思い通りの構図で、正確に被写体を捉えることができます。CMOSセンサー上の一つ一つの画素を独立した2つのフォトダイオードで構成する「デュアルピクセルCMOS AF」が搭載され、動画撮影時も素早いピント合わせと、ビデオカメラのような滑らかな追従性を可能とした、動画にも強い一眼レフカメラです。
「X-2 for EOS80D VC」ハウジングは、『More freely. More photos.』をコンセプトに開発しました。 水中でもっと自由に撮影できるよう、ハウジングの水中重量を軽くすることを第一にデザインしています。ハウジング内部の空間を大きくとり、浮力を増やすことで、前モデルの「X-2 for EOS70D」と比較して285g、フロートアームMボディ(浮力135g)2本分を超える水中重量が軽減されています。魚の群れと平行に泳ぎながら撮影する時も、マクロ撮影でシビアなピント合わせをしている時も、軽量かつ取り回しに優れた「X-2 for EOS80D VC」ハウジングは、撮りたい瞬間を快適に撮影できます。さらに、ハウジング上部に空間(スタビライジング・エアスペース)を作ることで、水中でハウジングが直立しやすく、動画のブレを軽減しています。
右手で直接ハウジングを握って操作するX-2ハウジングのスタイルはそのまま。ハウジングの容積が大きくなったにもかかわらず、ハウジングの奥行きは「X-2 for EOS70D」と変わりません。ハウジングのボタンやレバーを、カメラ本体のレイアウトにできるだけ近づけることで、陸上でカメラを操作するのと同じ感覚で、水中でも迷うことなく素早く操作できます。
2つの機能をもつ「バキュームリークセンサー」搭載
ポンプアクションによりハウジング内部を陰圧状態にし、ハウジング内の空気圧をモニタリングする水没チェック機能と、ダイビング中に万一水没した場合にLED光とブザー音とで知らせる、2つの機能をもつ「バキュームリークセンサー」を標準装備。
ハウジング内圧力センサーに、水没チェック時と、ダイビング使用時とで圧力センサーの感度を切り替える、可変式制御プログラム(特許出願中)を搭載。
水没チェック時の圧力センサーは超高感度に設定され、僅かな空気漏れを見逃しません。かつ、従来問題とされていた長い検査時間を、30秒~5分の超短時間に短縮。ダイビング中は低感度に自動的に切り替わるため、環境温度の変化により圧力が変化しても、問題なくモニターし続けます。
検査時間わずか5分で、高精度の水漏れチェックができる画期的なシステムです。
軽量・コンパクトな超精密鋳造アルミボディ
ハウジングのボディは、耐腐食性アルミニウム合金の超精密鋳造によって製造し、削り出し加工だけでは不可能な、薄肉でかつ複雑な形状を可能としています。
曲線を多用し、扱いやすさを追求したデザイン。ハウジング内部に効果的に空間をつくり、水中重量を軽減。さらに、堅牢なアルミニウム製ボディは、過酷な水中環境に耐える信頼性と耐久性、高水圧下においても変わらぬ操作性を実現。
「デザイン」「水中重量」「強度」を、高次元で融合しています。
決定的瞬間を逃がさない操作系レイアウト
鋳造の自由度の高いデザイン性を生かして、陸上でカメラを操作するのと同じ感覚で、水中でもスムーズに操作できるよう様々な工夫がなされています。小さな力でもハウジング本体をしっかりホールドできるよう、右手親指と中指の掛かりがよい形状。人差し指はシャッターレバーに自然に掛かり、滑らかにシャッター操作ができます。さらに、ファインダーを覗いたままで、絞り値とシャッタースピードの変更がストレスなくできるように、ハウジング本体を握ったまま前後のダイヤルに指が届くようレイアウト。
水中撮影を行う上で必要とされる、キヤノンEOS 80Dの操作系を網羅しているだけでなく、撮りたい瞬間を逃すことがないよう、操作性も追及しています。
「X-2 for EOS80D VC」ハウジングは、「測距エリア選択ボタン」の操作を追加。EOS 80Dの45点AFフレームを有効に活用できます。
「マルチコントローラー」、「サブ電子ロックスイッチ」は操作できない仕様になっています。
実績と信頼の防水設計
ボタンやダイヤル・レバーは、アルミニウム合金製のハウジングボディに直接取り付けるのではなく、真ちゅう製の軸受けを介して取り付けています。ボタンの摺動、ダイヤル・レバーの回転が、アルミニウム合金を摩耗させ、防水性を損なうことがありません。万が一、軸受けなどが摩耗しても、最小限のパーツ交換でリフレッシュできます。
ボタンやダイヤル・レバーの防水には、ハウジングボディ合わせ面と同じ含油タイプのイノン黄色O-Ringを使用し、グリス切れによる浸水を抑制します。さらに、太めのサイズを選択し、防水性を高めています。回転するダイヤル・レバー部には、ダブルO-Ringを採用し、安定した回転と、高い防水性を維持します。
S-TTLオートストロボシステムに完全対応
外部ストロボとの接続には、水漏れトラブルのない光Dコネクターを標準装備。「L型光Dケーブル」を直接差し込むだけの簡単セッティングで、「S-TTL」オートストロボ撮影が可能となります。
S-TTLオート調光システムの精度のよさを発揮させるには、内蔵フラッシュの閃光を効率よく光ケーブルに伝達することが重要です。ハウジング内部のミラーが、カメラ内蔵フラッシュ光を的確に光Dコネクターに導き、安定したS-TTL調光精度を実現します。
海水からハウジングを守るタフ塗装と腐食抑制ユニット
ハウジングボディは、耐腐食性や耐摩耗性に優れた特殊な塗装でコーティング。さらに、亜鉛製の腐食抑制ユニットを、フロントボディとリアボディの底面に各1個ずつ装着。亜鉛が先に海水中に溶け出すことにより、ハウジング本体の電解腐食を抑制します。
換装可能な4種類のファインダーをラインナップ
あらゆるニーズに対応できるよう、機能の異なるファインダーユニット4種類をラインナップ。X-2ハウジング付属の専用工具でユーザー自身がファインダーユニットを交換し、被写体や撮影シーンに合わせてレンズを選ぶように、ファインダーも選べます。
45°ビューファインダー
ストレートビューファインダー
ピックアップファインダー2
ファインダーウインドウ
各ファインダーによる使用イメージ
超マクロからフィッシュアイまで対応するポートラインナップ
ポートは、「EF-S60mm F2.8 マクロ USM」「EF100mm F2.8Lマクロ IS USM」などのマクロレンズ、フィッシュアイズームレンズ「EF8-15mm F4L フィッシュアイ USM」、動画撮影強い「EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS STM」「EF-S10-18mm F4.5-5.6 IS STM」ほか、多彩なレンズに対応。
ドームポートを含め全てのポートレンズに光学レンズ(マルチコーティング済み)を使用し、EOS 80Dの高画質を余すことなく活かせます。
マクロレンズのフォーカス操作には、磁石の引き合う力を利用して軽いトルクでレンズ筒部を回転させる、イノンの独自の「MRS(マグネティック・ロータリー・システム)ポート」を採用。陸上フォーカスと同じフィーリングでピント合わせが可能です。
もちろん、「水中マイクロセミ魚眼リレーレンズ UFL-MR130 EFS60」にも対応し、水中虫の目レンズによる動画撮影も可能です。
多彩な純正オプション
S-TTLストロボ、光Dケーブル、ビューファインダー、MRSポート、LEDライト、ストロボやライトを接続する豊富なアーム類など、ハウジングと一緒に使う水中撮影機材を総合的に自社展開しています。ダイビングと水中撮影をより快適にするための、水中カメラシステムを提供します。