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イノン製ストロボをストロボアームに取り付ける際に、ウルトラライトコントロールシステムズ社（以下、ULCS社と呼称）の「INON ストロボアダプター（型番：AD-IN）」(以下、「ULCS社製アダプター」と呼称)を用いた場合、イノン製ストロボが破損する可能性がある事がわかりました。


●不具合を認識した経緯
修理のため返送された弊社ストロボ『Z-240』の浸水事故品について、原因の解析を行なったところ、同ストロボに装着されていた「ULCS製アダプター」本体、及び、付属のスペーサーの寸法が不適当であり、結果、取り付けネジの先端が同ストロボのプラスチックケース（以下、「ボディ」と呼称）に強く接触してクラック[ひび割れ]を生じた為に浸水が発生したことが判明しました（下画像Ａ／Ｂ参照）。


【画像Ａ】
上記『Z-240』送付時の状況。「ULCS製アダプター」付属の“固定ボルト”が、「ボディ」に接触しています。
本来、イノン「Zアダプター」等との組み合わせでは、赤矢印で示した部分には隙間が残り、“固定ボルト”が「ボディ」に接触する事はありません。


【画像Ｂ】
上記『Z-240』破損状況（分解後、ストロボ内側より撮影）。
赤矢印で示した、「ULCS製アダプター」付属の“固定ボルト”が「ボディ」外側より強く接触した部分にクラック[ひび割れ]が発生しています。


●ULCS社の見解／対応
上記不具合をULCS社に連絡した所、下記の水中画像コミュニティサイト内掲示板へ注意喚起の記事が投稿されると共に、同内容の返答が届いています。

・Digital Diver
　【外部サイト(英文)へのリンクとなります】
　http://www.digitaldiver.net/yabbse/index.php?board=3;action=display;threadid=23420
・WETPIXEL.COM
　【外部サイト(英文)へのリンクとなります】
　http://wetpixel.com/forums/index.php?showtopic=21052

【投稿内容（イノンにて抄訳。ULCS社の許可を得て掲載）】
・「ULCS社製アダプター」の一部に、スペーサーのサイズ違いが原因で、締め付ける際に長すぎるものがあることが判明した。
　長すぎるものを使用した場合、ボディに干渉してしまう。
・「ULCS社製アダプター」を確認の上、“固定ボルト”を締めた際にボディに干渉しないことを確認して欲しい。
　もし干渉してしまう場合はスペーサーと“固定ボルト”端の間に1/4インチ厚のステンレスワッシャーを入れる必要がある。
　手元に無い場合、電話、メールにより個別に当該ワッシャーを供給可能である。
・“固定ボルト”のプラスチックノブが欠落したために六角レンチで締める場合、締めすぎないように注意すること。
　もしボルト先端がボディに干渉する場合、同様にステンレスワッシャーが必要となる。

さらに、本ニュースにて上記内容を公開するにあたり、ULCS社より補足の提案を受けましたので以下に追記致します。

【追記内容（大括弧内はイノンにて説明のために追加。ULCS社の許可を得て掲載）】
・[本来、「ULCS社製アダプター」付属の“固定ボルト”は、キャップボルト(六角レンチ用のネジ頭が付いたボルト)に、
　サムノブ(Ｔ型のプラスチック部品)を取り付け、手で締め付けを行う構造である。]
　固定ボルトのサムノブ部分が脱落した場合には、(過度な力での締め付けによる)締めすぎを防ぐため、六角レンチを用いた締め付けを行わないこと。


●発表の経緯
今回の不具合を起こした「ULCS社製アダプター」を含め、弊社が動作検証等を行っていない、他社製品を含む組み合わせでご使用時に発生した不具合につきましては、あくまでもユーザーのオウンリスクでのご使用が原則であり、保証期間中に発生した不具合も含め、弊社としてはいかなる動作保証等を行う事も出来ないと考えております。
しかしながら、今回の不具合が、
・ストロボ本体の浸水やアーム取り付け部の脱落等、イノン製ストロボに重大な破損が生じる可能性があること
・影響を受けるイノンストロボ/イノンストロボユーザーが比較的多いと考えられること
から、ユーザーの利益を重視する観点に立ち、経緯と共に事実を公表する事といたしました。

繰り返しになりますが、他の社外品を使用する場合にも、同様にオウンリスクでご使用いただく場合があること、今一度ご確認ください。
弊社といたしましては、弊社にて組み合わせ動作検証済みの下記製品にて、『Z-240』/『D-2000』等のイノンストロボと「アーム�U」ストロボアームとを接続し、安心してお使いいただくくことを強くお勧めいたします。

・イノン「Zアダプター」
・イノン「YSアダプター」＋イノン「YSアダプター用取り付けネジ」

なお、上記「Zアダプター」/「YSアダプター用取り付けネジ」共に、「ULCS社製アダプター」と同様、サムノブを取り付けたキャップボルトを“取り付けネジ”として使用しています。
何らかの要因で“取り付けネジ”のサムノブ部分が脱落した場合には、該製品をご購入された販売店にて新しい“取り付けネジ”をお取り寄せの後、必ず手で締め付けを行ってください。
破損した“取り付けネジ”を六角レンチで締め付け、使用し続けることはおやめください。過度な力での締め付けが原因で、ストロボ本体が破損する可能性があります。


●本件のお問い合わせについて
本件について、弊社が把握している事実は上記が全てですので、本ニュース内容以上のお問い合わせについてお答えする事が出来ません。
ご不明な点等につきましては、「ULCS社製アダプター」をご購入された販売店様、あるいは「ULCS社」/「ULCS社」製品日本代理店様に直接、お問い合わせされる事をお勧めいたします。

・「ULCS社」メーカーサイト【外部サイト(英文)へのリンクとなります】
　Ultralight Control Systems
　http://www.ulcs.com/
・「ULCS社」製品日本代理店サイト【外部サイトへのリンクとなります】
　株式会社 フィッシュアイ
　http://www.fisheye-jp.com/



以上、どうぞよろしくお願いいたします。


2007年10月23日

有限会社イノン