投稿時間:06/10/07(Sat) 09:51
タイトル:ニコンD200/D80対応を強化したイノンストロボの仕様変更について
ニコン社のデジタル一眼レフカメラ「D200」/「D80」での、カメラ内蔵ストロボ調光動作の変更を受け、以下要領で弊社外部ストロボの仕様変更を行います。
●仕様変更の対象となる弊社外部ストロボ
・イノン Z-240 ・イノン D-2000 ・イノン D-2000S
●仕様変更の背景 ニコン社一眼デジカメ「D200」/「D80」では、カメラ内蔵ストロボの調光動作に関して、従来の同社「D70」/「D50」等が採用していた、 ・プレ発光1回、本発光1回、計2回発光 から、 ・プレ発光1〜2回、本発光1回、計2〜3回発光 に変更されています。 つまり、「カメラ内蔵ストロボの発光回数が、撮影状況によって変化する」動作となりました。
●現行仕様品の対応状況 弊社『Z-240』と「D200」等との接続方法として弊社が動作保証を行っている、ニコノス5ピンタイプの“電気ケーブル”を用いて「D200」/「D80」との接続を行う場合(*1)、従来のニコン社製カメラ「D70」/「D70s」等と同様、デジタルカメラ対応の弊社外部ストロボが対応する全ての機能を問題なく使用頂ける事を確認しております(*1)。 また、『Z-240』/『D-2000』/『D-2000S』と「D200」等との接続方法としては弊社の動作保証外である、“光Dケーブル”を用いて「D200」/「D80」との接続を行った場合であっても、基本的には問題なくご使用可能と考えられます(*2)(*3)。 上記“光Dケーブル”を用いて「D200」/「D80」との接続を行った場合の、カメラ側/弊社外部ストロボ側の設定や一部動作制限事項について、“光Dケーブル”接続時に対応する調光方式毎に、下記列挙致します。
【S-TTLオートモード】 基本的な“S-TTL”自動調光は全く問題なく機能します。 但し、弊社外部ストロボ側での、「EV.コントロールスイッチ」を用いた『ストロボ発光量補正』には未対応ですので、カメラ側での調光補正/発光量補正を行う必要があります。
【外部オートモード(“光Dケーブル”接続時)】 【マニュアルモード(“光Dケーブル”接続時)】 カメラ側、及び外部ストロボ側で、それぞれ下記の設定を行う事で、全く問題なく機能します。 ・カメラの「カメラ内蔵ストロボ発光モード」を(プレ発光を行わない)『マニュアル発光モード』に切り替える ・弊社外部ストロボの「アドバンスドキャンセル回路」を『OFF』にする
*1 弊社所有のカメラ単体を用いた動作テストを元に、対応状況を確認しています。全てのカメラ/ハウジングの組み合わせについて、動作を完全に保証する物では有りません。 Z-240の各機能へ対応する為には、シンクロコネクターからの出力信号が完全にニコノスX互換である事(例:増灯仕様のハウジングでご使用の場合、本製品を接続するシンクロコネクターから出力される電圧の低下や信号波形の変化などがなく、各信号の仕様が、完全にニコノスX互換である事等)が必要となりますので、基本的には、シンクロコード/N(シーアンドシー社製)を用いて、Z-240を1個接続した状態のみ、動作確認を行っています。 該構成以外で使用する場合、特に下記状態で使用する場合には、カメラ/ハウジングの組み合わせによって、シンクロコネクターからの出力信号が完全にニコノスX互換とはならない可能性があり、TTLオート調光機能や各モードの切り替え動作等、Z-240の一部機能が完全に動作しない場合も考えられます。
・複数のシンクロコネクターに、(複数の)シンクロコード/Nを接続して、Z-240を2個以上接続した状態 ・(弊社で対応していない)『デュアルシンクロコード/N』を介して、Z-240を2個以上接続した状態
ご使用の際には、弊社での動作保証を行う事が出来ない事、及び、お客様ご自身で、(事前にお手元の機材の組み合わせにて)動作確認を行う必要がある事をご確認下さい。 ご使用のハウジング/カメラの仕様詳細に付きましては、各製品付属の使用説明書をご確認頂くか、各ハウジングメーカーへお問い合わせ下さい。
*2 弊社所有のカメラ単体を用いた動作テストを元に、対応状況を確認しています。特定のハウジングと組み合わせた場合の動作を保証するものではありません。 本製品の各機能へ対応する為には、カメラ内蔵ストロボ光を、本製品の要求仕様を満たして本製品に導く必要がありますので、各社ハウジングの光Dケーブル取り付け部分の構造や、クリアフォトフィルムの使用有無等を含めた、適切な設計と動作検証が必要となります。ご使用のハウジングの対応状況に付きましては、各ハウジングメーカーへご確認下さい。
*3 一眼レフデジカメハウジングと、弊社外部ストロボとを『光Dケーブル接続』する場合、弊社「X-2」シリーズハウジングを除き、弊社が推奨する“光接続オプション”等の設定はありません。 実際の接続に使用する“光Dケーブル”製品、“クリアフォトシステム”の対応状況等につきましては、各ハウジングメーカー様へご確認下さい。
●仕様変更の概要 上記の通り、現時点で、弊社では「D200」/「D80」のカメラ内蔵ストロボをマスターストロボとした、弊社外部ストロボのスレーブ発光動作(=光Dケーブル接続での発光動作)を、特定のカメラハウジング、及び光ケーブル等の接続オプションを含めた“システム”として、動作保証を行っておりません。 しかし、上記の通り、「D200」/「D80」カメラ単体と、弊社外部ストロボの現行仕様品とを、陸上で組み合わせた組み合わた場合の動作検証より、仮に水中で“光Dケーブル接続”を行った場合にも、基本的には問題なくご使用可能と考えます。
・上記構成にて実際にご使用のユーザー様が、 ・カメラ側の設定変更を行わなくても、外部オート/マニュアルモードでご使用頂ける事を考慮し、 ・主に“利便性の向上”を目的として、
「D200」/「D80」内蔵ストロボの発光回数を検出して、自動的に最適な対応動作を行う様、内部回路の仕様を変更する事と致しました。
仕様変更後の製品では、調光方式毎に下記の動作が可能となります。 ******************** 【S-TTLオートモード】 弊社外部ストロボの「EV.コントロールスイッチ」での『ストロボ発光量補正』が可能となります。
【外部オートモード】 【マニュアルモード】 カメラの「カメラ内蔵ストロボ発光モード」が(プレ発光を行う)『TTLモード』のままでも、弊社外部ストロボの「アドバンスドキャンセル回路」が『ON』の状態で、外部ストロボ調光範囲内全域での発光が可能となります。 ********************
なお、今回の仕様変更は、あくまでも下記組み合わせにて使用する場合の設定方法/動作『のみ』に影響を与えるものです。
・「D200」/「D80」を“光Dケーブル”接続にて使用する場合
上記以外の組み合わせ、つまり、
・「D200」/「D80」を“電気ケーブル”接続にて使用する場合 ・「D200」/「D80」以外の対応カメラ/カメラシステムと組み合わせて使用する場合
では、現行仕様品と同様の設定方法にて同様の動作を行い、性能上はもちろん利便性の面でも変更は『ありません』。
●仕様変更品の識別方法/出荷開始時期 今回の仕様変更に際して、各外部ストロボ製品の名称は基本的に変更致しませんが、各製品名のうしろに“Type 2”の文字を追加し、従来仕様品との識別が可能な状態にて出荷致します。 仕様変更品の出荷開始時期につきましては、各外部ストロボ毎の生産状況により、対応可能な機種より順次切り替えを予定しております。 実際の切り替え時期/予定は下記の通りです。
・イノン Z-240 “Type 2” 2006年10月 6日 弊社出荷開始 ・イノン D-2000 “Type 2” 2006年10月 6日 弊社出荷開始 ・イノン D-2000S “Type 2” 2007年 2月上旬頃弊社出荷開始予定
●関連情報 各外部ストロボ製品の仕様等、詳細につきましては、下記製品情報のページをご覧下さい。
・イノン Z-240 http://www.inon.co.jp/product/strobe/z240.htm ・イノン D-2000 http://www.inon.co.jp/product/strobe/d2000.htm ・イノン D-2000S http://www.inon.co.jp/product/strobe/d2000.htm#D-2000S
以上、どうぞ宜しくお願い致します。
2006年10月7日
有限会社イノン
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